遊びと恋愛とセックス

 以下の画像はTwitterでバズった煽り文句である。日本看護協会が新人看護師向けに出版している本の帯の文面らしい。

 

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 さすがは看護の重鎮たち。痛いところを容赦なく突いてくる。喪女で処女の私は戦慄を覚えた。 

 24歳で学生やってるくらいだし、満足度はともかく人並み以上に遊びはしたと思う。ただし、恋愛とセックスにおいては最近の中学生よりも経験値が低いかもしれない。

 年をとってから歪んで現れるってどういうことだ??性欲過多なBBAになって男を追い回すようになってしまうのだろうか…?想像もしたくない。

 部活やサークルに所属せず、9割以上が女子の学科で、アルバイト先はパートのおばさんと女子高生に囲まれて大学生活を送った。うら若き乙女時代、男性との交流はほぼ絶たれていた。

 それでも、なんらかの講座で面識ができた他学部の男子や友達の男友達などから「好意を持たれているな」と感じることは何度かあった。特別可愛いわけでもなくコミュ障な私を気にかけてくれる彼らをありがたく思いつつも、自分に好意を持ってくれる男性をなんとなく気持ち悪く感じてしまうという悪癖と内向的な性格が災いし、送りバンドで機会を逃してきた。

 もう数ヶ月でアラサー処女というモンスターが爆誕してしまう。

 

 ぼんやりとそんなことを考えながら、悪天候と低気圧による頭痛と身体のだるさからベッドに沈んでいると、携帯が鳴った。非通知の着信だ。

 訝しみながらも電話を受けると、内定先の人事部長からだった。膜を張ったようにぼやけていた思考がクリアになり、余所行きの声色に切り替えた。

 配属先が決まったという。全く予想もしていなかった部署だ。

 電話はものの5分程度で終わった。あまりの衝撃に「頑張ります!」とか「よろしくお願いします!」とか新人らしいやる気と熱意の一言を添え忘れてしまった。

 どうしよう、全くの専門外の分野だ…。研修まであと20日余りだが、出来る限りの予習はしたい。会社に提出しなければならない課題をやって、上司に薦めてもらった本を読んで感想を用意して、それからようやく勉強に取りかかれる。遊びと恋愛とセックスはその後だ。

 

 今年は私にとっての聖書『進撃の巨人』の連載が終了してしまうかもしれない年だ。人生のターニングポイントである。エレンや調査兵団の面々と同様に、私もこの一年を懸命に駆け抜けたい。

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